【book_54】『積読こそが完全な読書術である』: 積読で読書ライフをエンジョイしようぜ!
どうも、つんどくです。
積読解消を目標に始めた当ブログですが、まさかの積読推奨本が出ているというなんとも素晴らしい世の中です。これは読まないわけにはいきません!というわけでレビューです。
内容・テーマ
まずはこの本を読んで、堂々と本を積もう。気鋭の書評家が放つ、逆説的読書論。
(Amazonより引用)
- 積読にうしろめたさを抱えている
- 積読が多くて読める気がしない
- 積読本があるのに新しく本を買ってしまい情けない
まず積読はしない方が良いのかどうなのか?
結論から言うとドンドン積読しようぜ!である。
しかし、積読といっても著者が推奨している積読は、ビオトープ的積読環境というものだ。
なんとも難しそうな名前であるが、一体それは何なのか?
普段私たちが行っている「買ったはいいものの読まずに積んでしまっている状態」と著者が述べている積読では何が違うのか?
積読は2種類ある
まず明確にしておかなければいけないのが、2種類の積読である。
- 他律的積読環境
- ビオトープ的積読環境
他律的積読環境
まず初めに、日々大量に供給される(本に限らない)コンテンツを私たち消費者が体験・消費できないまま時間が過ぎる状態のことを情報の濁流と言います。
この情報の濁流の中で生活している私たち消費者は、コンテンツを買ったか・買ってないかに関わらず、~したいという気持ちが日々積まれている状態にあると言います。
この積まれている状態を著者は他律的積読環境と呼びます。
新ドラマが見たい、新作ゲーム機が欲しい、あつ森やりたい、芥川賞作品を読みたい、などなど無数に流れてくる情報に私たちの興味は、取捨選択をする余地を与えてはくれません。
- 話題の本をなんとなく買ってみたけど結局読んでない
- 友達に勧められたけど積んだまま
などなど、それは他律的積読環境によるものになります。
ビオトープ的積読環境
まず初めに、ビオトープってなんだっけ?から入りましょう。
こんなの見たことありませんか?
ビオトープとは生物の生息場所を意味するドイツ生まれの概念である。ビオトープは生物学の用語であるが、ドイツ連邦自然保護局ではビオトープを「有機的に結びついた生物群。すなわち生物社会(一定の組み合わせの種によって構成される生物群集)の生息空間」と位置づけている。別の表現をするならば「周辺地域から明確に区分できる性質を持った生息環境の地理的最小単位」であり、生態系とはこの点で区別される。つまり、ビオトープ(環境)とその中で生息する生物群集(中身)によって、生態系は構成されていると言うこともできる。
(wikipediaより引用)
周辺地域から明確に区別できる性質を持った生息環境の地理的最小単位というのが、ビオトープと定義するのなら、私のビオトープとはすなわち自室の本棚になるだろう。
これは本棚以外にも、書斎や書庫、家などにも当てはまるので人によって様々だ。
このように、情報の濁流から自律的に構築される積読の環境をビオトープ的積読環境と呼ぶ。
本書のテーマはズバリ、このビオトープ的積読環境の構築と運用方法なのである。
ビオトープ的積読環境の構築と運用
では、実際にそのビオトープ的積読環境というものをどう作っていくのか?
これを認識する上で著者は自律的な整理が必要だと述べます。
世界サイズの積読環境という他律的な「大きなカオス」のなかに、自分で相対的に「小さなカオス」を作ること。これが自律的積読環境、ビオトープ的積読環境の構築です。
刻一刻と増え続け、人々の目の前を流れ去り、そしてどこかへと消えていく新刊と古書の市場から本を選び出し、選んだ書物を自分の環境に加え、そして定期的にその一部を市場へと放出する。
本を選ぶ上で重要なのがテーマを決めることです。
正直このテーマ決めというのは、何でも大丈夫だと思います。
- 料理本
- 読書についての本
- プログラミング
- この著者の作品
- ミステリー小説
今のあなたにピッタリなテーマを考えましょう。
テーマが決まったら積極的に本を買って積読します(ビオトープ的積読環境の構築)。
その後、定期的に積読本を見直し、今のあなたのテーマに合わない本だった場合に市場へ放出しましょう(ビオトープの中身を循環=運用させる)。
まとめ
- ビオトープ的積読環境を構築するには自分の方向性やテーマを決める
- 定期的にビオトープ内を見直し、市場へ放出するなどして内部を循環させる
この2つを意識してあなたもオリジナルのビオトープ的積読環境を構築して読書ライフならぬ、積読ライフを謳歌しちゃいましょう!
積読環境の作り方はわかったけど、それでもなんか積読に対してうしろめたさを感じる、という人もいるでしょう。
本書はそういった”うしろめたさ”を解消する対処法なども載っています。
さらに、各章ごとに多くの参考文献を例に、過去~未来まで様々な観点から読書や積読について学んでいきます。
しかし、参考文献のリストがビッシリと6ページ記載されているので、やはり参考にした本の話が多く、途中で話の収集がついていないような印象を受けましたし、自分でも今このページでは何を述べているのか?など集中力が続かないような箇所がいくつかありました。
しかし、読書に関する本を読むのが好きな私ですので、この参考文献から新しい発見ができるということもあり、とても興味深く読むことができたかと思います。
積読はむしろするべき、なんてことになった今回の1冊ですが、じゃあ私の積読解消を目標にしたこのブログはどうするべきか?という疑問が出てきます。
今後は、積読解消を目標にするのではなく、読書の楽しさを届けれるようなブログを目標に読書レビューをしていこうかなと思いました。
あ、でも大前提としては「うたばんのような楽しいブログ」にしていきたいと思います。
それではまた次回!
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