インスタントの味はインスタントにしか出せない
インスタントに悪気はない。全ては誤解である。
インスタントコーヒーとインスタントラーメンしか「インスタント」という単語が入る言葉を見つけられないので、ここで私がインスタントについて話をするのもおこがましいと思えばそうである。
インスタントはもはや下位互換のような位置ではなく、立派なジャンルを確立しているのだ。
ガリレオというテレビドラマをご存知だろうか?
福山雅治さんが天才物理学者・湯川を演じたミステリードラマである。
あるとき湯川が言うセリフに「インスタントコーヒーの味はインスタントコーヒーにしか出せない。」というものがあった。
何年も前に観た番組なため、私も完璧にセリフをおぼえているわけではないがたしかこんな感じのセリフを言っていたのは今でも覚えている。
インスタントコーヒーは確かにインスタントコーヒーの味がする。
何を当たり前のことを言っているんだこの豚野郎が、、、と思われるかもしれないがよく考えてみてほしい。
本物に近づくために試行錯誤を重ねた結果誕生したものは、本物のコーヒーとはまた違った美味しさのある、新しいコーヒーである。
珈琲に近い味のコーヒーではなく、インスタントという味のコーヒーである。
何が本物で偽物かと聞かれると少し戸惑うが、私にとってはどちらも本物のコーヒーなのだ。
今でもインスタントというと粗悪・低品質というイメージがあるかもしれないが、私はインスタントという言葉に新しい可能性を感じるのだ。
私のお気に入りはマキシムのインスタントコーヒーで、豆乳を少し入れて飲んでいる。
インスタントだからなんだ。
おまえにはおまえしか出せない美味しさがあるだろう!
コピーを目指す中で得たものは、いつかそいつのオリジナルになるということだ。
言葉をまとめようとしたけどいまいちピンとこないのでここで今日は終わろうと思う。