【book_47】色彩が放つ魅力とは?『ソール・ライターのすべて All about Saul Leiter』著 : ソール・ライター
どうも、つんどくです。
表紙の写真をテレビで偶然見て、それから彼の作品が気になったので購入してみました。
内容紹介
刊行1年で11刷・累計約3万5千部!!
欧米からも「美しい本」と評価されています
浮世絵を愛し、禅の本を読み、和紙に絵を描く.....
我々を魅了する「美」の根底には「日本」があった。
ファッション、ストリート、ヌード、絵画までその全貌を伝える約230点を収録 (本書の帯より引用)
価格 : 2500円 + 税
ページ : 307ページ
- 写真が好き
- ストリートスナップに興味がある
- 感性を高めたい
- NYの古い街並みを見てみたい
感想
色が持つ不思議な魅力
カラー写真のパイオニアと言われている彼の写真は、「色」がとても印象に残ります。
本書の表紙にもなっている写真では、モノクロで描かれている世界に一点だけ赤色の傘が映ります。その純粋な赤からにじみ出る魅力はなぜか私たちが普段目にしている赤とは違うような気がするのです。
色の主張が激しくない。
必要最低限の存在感を放ちながらも、決して周りの色と同調しようとしない。
そして邪魔もしていない。
気づいていないだけで、日常に確かに存在する美を意識させる写真を数多く載せています。
言葉の魅力にも注目
自分が今何を見ているのか確かでない時が好きだ。
何故、私たちがそれを見つめているかが分からず、
ふいに見えはじめた何かを発見する。
この混乱が好きなのだ。
(本書 P.129より引用)
彼の魅力は写真だけにとどまらず、言葉にも表れている。
あー、その感じ分かるわ~
と共感を覚えることもしばしば。
写真ももちろん魅力的ですが、私は彼の言葉に強い魅力を感じました。
ある感情を言葉で表現しようとしてもできない時というのがあります。
その時の感情を彼はシンプルに、かつ的確に表現しているなと感じました。
まとめ
初めて写真集を買いましたが、やはり読書というより「鑑賞」の方に寄るので本自体が分厚くてもすぐに読了してしまいます。
本書を読むと、普段の何気ない生活にもシャッターを下ろしてみたくなります。
インスタとかSNSに写真をアップするということはしていませんが、いつしかスマホのフォルダには写真がいっぱいになりそうです。
それではまた次回!
自分は「人」を撮るより「物や風景」を撮るのが好きです。